- VTIって?
- VTIの運用成績は?
- VTIはやるべき?
インデックス投資を行うのに、投資信託を積み立てて購入することが多いと思います。
その中でも有名なインデックスファンドにVTIがあります。
今回はETFである「VTI」を直接購入している投資実績を公開します。
- 実際の運用実績がわかり投資の参考になる
- メリット・デメリットを理解して投資信託かVTIかを選べる
- 長期的に運用することでリターンが見込める
- 低コストな証券会社で運用することでコストを押さえることができる
結論は、VTIは優れたファンドで投資の中心に据えて長期運用している商品です。ただし、ETFの運用に手間がかかるので、それらを踏まえた上で投資信託かETFを選択する必要があります。
それでは解説していきます。
VTI(ETF) の運用実績公開
それではさっそく公開します。
11ヶ月運用した利益を公開します。
ETFであるVTIには、配当金もあります。次の通りに公開します。
- 損益
- 配当金
損益 実績公開
まずはファンド自体の評価額です。
株数 | 評価額 | 評価損益 |
122 | ¥3,293,187 | +¥324,924 |
VTIの株価自体は値下がりしていますが、円安の影響でなんとかプラスになっています。
5月の調整で利益が吹き飛びました。
ほかに運用している、期間が長いジュニアNISAは含み益は大きいです。気になる方はチェックしてみてください。
楽天VTIをジュニアNISAで約2年運用した結果報告 実践事例
配当金 実績公開
ETFのVTIでは、配当金があります。現在までの配当金額を公開します。
2021年 | ¥14,267 |
2022年 | ¥20,185 |
合計 | ¥34,452 |
約¥320万円運用して、約1年で¥3万ですから高配当とは言えませんが、うれしいです。
直近配当率は1.29%でした。
配当金は課税されます。次の記事で株に関係する課税の仕組みを紹介していますので、気になる方はチェックしてみてください。
【図解あり】投資の税金って?利益がでたら確定申告が不要? 完全理解 投資に関する9つのポイント
VTIとは
実際に運用してるVTIの解説をします。
VTIとはヴァンガード社が運用するETF(上場投資信託)です。※ETFについては後で解説します。
運用指標としてるインデックス、構成銘柄数、経費率です。
- インデックス :CRSP USトータル・マーケット・インデックス
- 構成銘柄数 :約4000
- 経費率 :0.03%
上位構成銘柄は次の通りです。
構成上位10銘柄
1 Apple Inc.
2 Microsoft Corp.
3 Alphabet Inc.
4 Amazon.com Inc.
5 Tesla Inc.
6 Berkshire Hathaway Inc.
7 UnitedHealth Group Inc.
8 Johnson & Johnson
9 Meta Platforms Inc.
10 NVIDIA Corp.
日本でも普段から利用するサービスを提供している企業が多いです。
これらを踏まえて以下の特徴があります。
- アメリカ全体を購入できる商品
- 経費率が低い
私はVTIに連動する投資信託も購入しています。
のちほどVTIに連動する投資信託と比較します。
世界経済はアメリカを中心に成長していますので、今後もアメリカが牽引し続けると思えるなら、購入すべき商品です。
現在は 成長率で見ても アメリカ > 全世界 です。
アメリカと全世界株どちらがいいのか、同時期に同額つみたてを開始した口座を比較しています。実績をもとに紹介していますので、気になる方はチェックしてみてください。
【実績公開】つみたてNISAを1年3カ月運用した結果を紹介【投資ブログ】
ETFとは
VTIはETF(上場投資信託)と呼ばれるカテゴリの中の一つの商品です。
ETFとは、Exchang Traded Fund の頭文字をとったもので、次のような特徴があります。
- 相場の動きを見ながら売買できる
- 信託報酬が安い
- 注文時には、口数と注文方法(成行注文or指値注文)を選択する
「成行注文」は注文すれば必ず約定(取引成立)しますが、価格が大きく変動すると思わぬ値段で成立する場合もあります。
「指値注文」は指定した値段で約定できますが、いつまでたっても取引が成立しない場合があります。
個別株のように取引できる投資信託です。
ETFのVTIと、VTIに連動する投資信託の実際に運用して感じた違いは次の通りです。
- 購入方法
- 運用コスト
- 配当金がある
- 確定申告すると還付がある
投資信託は¥100など少額から買い付けできますが、ETFは1株ずつ購入します。
VTIを購入するのに、現在では1株当たり約¥2万 必要です。
また、VTIの配当金を受け取る時に、外国税と所得税の両方が課税されます。
2重課税を少しでも取り戻すために確定申告を行います。
それでは、VTIのメリット・デメリットについて解説していきます。
VTIメリット
ETFであるVTIのメリットは次の通りです。
- 高いリターンが期待できる
- 配当金がある
- 資産総額が巨大
一つずつ解説します。
高いリターンが期待できる
VTIは高いリターンが期待できます。
なぜなら、現状ではアメリカが世界経済の中心だからです。そのため、他のインデックスと比較して大きなリターンを得ることが出来ると信じています。
他にもアメリカのインデックスにS&P500があります。
S&P500 とほとんど同じ値動きをしています。
実際に両方購入していて、VTIはS&P500とほぼ同じ値動きをしていますが、構成銘柄数の違いで個人的にはこちらが好みです。
構成銘柄数
- S&P500:500
- CRSP USトータル・マーケット・インデックス:約4000
今後もまだ世界はアメリカ中心で成長していくと推測していますので、私の資産のコアとなっているインデックス投資です。
資産総額が巨大
VTIの運用資産総額は$2.6兆です。一方、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは¥760億となります。(2022年4月現在)
1000倍以上規模が違います。
資産総額が大きいと 途中で運用が中止=繰上償還 となる可能性が低いです。
償還とは期間満了や価値の低下などにより保有口数に応じた金額を払い戻されることです。
人気のないファンンドだと、資金が集まらず途中で償還され、強制的に払戻しされることもあります。
繰上償還のリスクが小さいと安心して運用できます。
配当金がある
ETFのメリットの一つは、配当金が受け取れることです。
配当金があると、投資のモチベーションにつながります。
また、資産を取り崩すシーンでは自動で利益を受け取れますので、売却の手間が不要ですし、精神的にも楽です。
暴落時に資産を取り崩すことは辛いでしょう。
VTIデメリット
それではここからはデメリットを紹介します。
デメリットは次の通りです。
- 購入しにくい
- トータルリターンでは投資信託に劣る可能性がある
- 確定申告が必要
それでは解説していきます。
購入しにくい
投資信託に比べて、購入しにくいです。
次の点が挙げられます。
ETFの購入しにくいポイント
- 株数で購入
- ドル転が必要
金額指定でなく株数指定です。そのため、購入金額が数万円かつ定額ではありません。
なので、¥100~といった少額投資できません。
現在の株価では最低の1株単位でも約¥2万円必要です。
また、ETFは米国株式になりますので、円→ドル へ交換して購入することになります。投資信託にくらべると一手間増えて購入しにくいです。
交換時には為替手数料が必要になってきます。
証券会社やサービスによって、為替手数料は割高になりますが簡略化されている場合もあります。
何度も購入することになりますので、購入のしにくさは知っておいて損はないです。
トータルリターンでは投資信託に劣る
トータルリターンでは投資信託に劣る可能性があります。
なぜなら、分配金に掛かる税金が高いからです。
投資信託の場合は、分配金を再投資します。分配金は投資家の手元に渡らないので税金の繰り延べができます。そのため、分配金をそのまま再投資でき効率的に資産が増やせます。
ETFは経費率も低く運用してくれますが、分配金には課税されます。課税後の分配金を再投資する形になりますので、トータルリターンで考えますと投資信託に分があります。
ざっくりではありますが、ETFと投資信託ではどちらがお得に運用できるのかシミュレートしてみました。
ETFと投資信託 総運用利率でシミュレートしてみた
次のステップでシミュレートします。
- それぞれのトータル運用利率を算出
- トータル運用利率をもとに運用シミュレート
まずは、それぞれの再投資率やコストを勘案したトータル運用利率を試算します。 年率は一律 6%で運用することとします。また、分配利率は1.3%をもとに算出しました。
ETFはこちら。
ETF 運用条件
- 年率 :6 %
- 再投資率 :0.988 %
- 信託報酬 :0.03 %
- Total利率 :6.958 %
投資信託はこちら。
投資信託 運用条件
- 年率 :6 %
- 再投資率 :1.17 %
- 信託報酬 :0.1 %
- Total利率 :7.07 %
再投資率とは、今回シミュレートするために設定した数値です。
ファンドの分配金を受取り再投資する場合、両社に違いがあります。投資信託は、運用会社が再投資してくれ日本国の所得税は不要ですが、ETFの場合は一旦受取るため税負担が大きくなります。
それぞれをグラフで見てみます。
0.112%の差で投資信託に軍配があがりました。
つづいて、このトータル運用利率でシミュレートしてみます。
シミュレート条件
- 運用期間 :30年
- 運用資金 :100万円
結果は次の通りとなりました。
- 投資信託 ¥782万
- ETF ¥761万
運用利率0.112%の違いで将来的には¥20万の差となりました。
単純なトータルリターンでは投資信託に軍配があがる可能性が高そうです。
このほかにもETFは原則、売買手数料が必要なのでもう少し差が開きます。
今回の計算は、現時点での税率の前提です。所得税率が増えれば投資信託のほうがさらにリターンは向上する可能性はありますが、運用会社がそれに合わせてコストを挙げる可能性もあります。
単純なトータルリターンは投資信託には劣るということは押さえておきたいです。
確定申告が必要
外国税控除を利用するために確定申告の手間がかかります。
なぜなら、確定申告により外国税と日本国税との2重課税分を一部還付できるからです。
還付金を取り戻したいなら、年に一度確定申告する必要がありますが、申告には手間がかかります。
サラリーマンの場合、普段は確定申告しないので押さえておくべきポイントです。
自宅からe-taxで申告したことがあります。
どれだけ還付金がを受け取れるのか解説しています。投資の税金まわりを整理していますので、さらに知りたい方はチェックしてみてください。
【図解あり】投資の税金って?利益がでたら確定申告が不要? 完全理解 投資に関する9つのポイント
実際にしている運用方法
VTIは余剰金でスポット買付しています。
今回は資産形成時期と取り崩す時期に予定している方法を紹介します。
ETFのVTIの運用方法は次の通りです。
資産形成期
- 余剰金ができたら買付
- 配当金を受け取る
- 配当金も余剰金として繰り入れ再投資
次のようなETFの定期買付サービスもあります。
サービスを利用して、簡単に投資できますね。
資産を取り崩すシーンでは、次のように運用予定です。
資産取崩期
- 配当金を生活資金とする
- 他のファンドを優先的に取り崩す
- 4%ルールで取り崩す(配当金含む)
4%ルールとは長期的に資産を維持しながら、取り崩すために資産の4%ずつを毎年取り崩すというルールです。
ETFには、分配金がありますので、投資信託よりは少ない割合で取り崩せます。
なにもしなくても配当金があるのは精神的に楽です。
4%ルールの取り崩し方法について、さらに詳しいデータを次の記事で紹介しています。気になる方はチェックしてみてください。
【永久保存版】インデックス投資の出口戦略!4%ルールとは?資産を減らさない1つの方法
VTI購入の注意点
ETFは外国株式に分類されます。
外国株式の買い付けに必要な手数料は以下の通りです。
- 売買手数料
- 為替手数料
売買手数料とは、株式売買時にかかる手数料で購入金額によって変わったり、購入する商品によっては無料だったりする場合もあります。
SBI証券でVTIを購入する場合は無料です。
為替手数料とは、円でドルを購入する時に必要な手数料です。ドルで円を購入する時にも必要です。
手数料は各社異なりますので、手数料の違いを比較してみます。
手数料の安いおすすめ証券会社
今回は手数料最安水準のSBI証券と楽天証券で比較します。
私は両方の証券会社を利用しています。
米国株式にかかる手数料一覧は次の通りです。
SBI証券 | 楽天証券 | |
取引手数料 | 0~22$(約定代金の0.495% 最大22$) | 0~22$(約定代金の0.495% 最大22$) |
為替手数料(米ドル/円) | 4銭 ※住信SBI銀行利用 | 25銭 |
取引手数料はVTIに関しては、両者とも無料ですので、実質差がないです。
住信SBI銀行を利用するため、手間が少し増えますが、為替手数料はSBI証券を利用するとコストが安いです。
¥100万分で¥2000程度差が生じます。
為替手数料の値上がりが決定しております。 2022年7月25日から 4銭 ⇒ 6銭になります。
今回は値上がりしても、最安水準は変わりません。
手数料だけでなく画面の使い方など総合的に比較した記事をまとめていますので、気になった方はチェックしてみてください。
【徹底比較】SBI証券or楽天証券どちらがおすすめ?【実践ブログ】
まとめ
運用期間も短いですが、なんとかプラスの利益の状態です。
VTI(ETF) の運用実績公開
評価損益 | +¥324,924 |
配当金合計 | ¥34,452 |
トータルリターン | ¥359,376 |
ETFであるVTIのメリットデメリットを押さえて、投資信託とETFのどちらが自分に合っているか決める必要があります。
万人向けとは言えないと思います。
VTIとは
メリット
- 高いリターンが期待できる
- 配当金がある
- 資産総額が巨大
デメリット
- 購入がしにくい
- トータルリターンでは投資信託に劣る可能性がある
- 確定申告が必要
VTIは投資信託より資産形成時に手間がかかりますが、取り崩し時期には、分配金をうけとることで、取り崩し額を少なくすることができます。
VTIの運用方法
資産形成期
- 余剰金ができたら買付
- 配当金を受け取る
- 配当金も余剰金として繰り入れ再投資
資産取崩期
- 配当金を生活資金とする
- 他のファンドを優先的に取り崩す
- 4%ルールで取り崩す(配当金含む)
ETFであるVTIの売買時に必要な手数料が証券会社によって異なります。どれだけ違うかを押さえておきましょう。
手数料の安いおすすめ証券会社
SBI証券 | 楽天証券 | |
取引手数料 | 0~22$(約定代金の0.495% 最大22$) | 0~22$(約定代金の0.495% 最大22$) |
為替手数料(米ドル/円) | 4銭 ※住信SBI銀行利用 | 25銭 |
手数料の値上げが予定されていますが、いまだ業界最安水準です。(2022年7月25日 4銭 ⇒ 6銭の値上げ)
トータルリターンをとるか、ETF自体の優位性をとるかは人それぞれになります。投資信託とETFの違いを押さえて、自分にあった商品を選択することが大切です。
それでは。よいマネーライフを。